ALL RIGHTS RESERVED. 前者を同期モータを呼び、後者の非同期モータの代表が誘導モータとです。また、回転子に施した短絡巻線を使用して誘導モータとして始動し、同期速度に近い回転速度に達した時点で、同期回転に切り替えるモータも古くからあります。これは誘導モータに分類されます。 同期モータは、商� モータ温度が室温状態のとき瞬間的に発生するトルク。短時間定格トルク以上の負荷を掛けるとき、この値以下でなければならない, モータにステップ電圧を印加したとき、定格回転数の約63%になるまでの時間。単位は秒, モータで発生した熱を放散するときに関係する特性。大きいほど、同じ発熱量でも温度上昇が大きく、冷えにくさの程度を表す. 「uart」と「usart」の違いです。正確ではないけど何となく分かる、it用語の意味を「ざっくりと」理解するためのit用語辞典です。専門外の方でも理解しやすいように、初心者が分かりやすい表現を使うように心がけています。 モータとは、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する装置の総称です。電動機とも呼ばれます。身近なところでは、携帯電話や白物家電、PCなどの電気機器には、ほとんど全てに使われています。さらに、産業用途でも、さまざまな駆動のためにモータは使われています。製造業の技術者とモータは、切っても切れない関係といえるでしょう。本連載では、皆さんが中学・高校で学んだであろうフレミングの左手・右手の法則からはじまり、各種モータの動作原理、モータの選定方法まで、全8回にわたり解説していきます。, モータと発電機は、どちらも電気的エネルギーと機械的仕事を変換させる装置です。電気エネルギーを使って機械的仕事を行う装置をモータと呼び、逆に機械的仕事を電気エネルギーに変換する装置を発電機と呼びます。磁場の中にある導体に電流を流すか、磁場の中で導体を動かすかによって、モータと発電機のどちらになるかが決まります。電磁力発生の基本原理は、フレミングの左手・右手の法則で説明することができます。, 図1は、磁場中の導体に電流を流すことで、力が発生する様子を示しています。力の発生は、フレミング左手の法則で説明することができます。磁界の強さをB(T)、電流の大きさをi(A)、磁場中の導体の長さをl(m)とすると、マクスウェルの式によりローレンツ力F=Bli(N)の力が発生します。, 図2は、磁場中の導体を動かすことで発電電圧が発生の原理を、フレミング右手の法則から説明しています。導体の移動速度をv(m/s)とすると、発電電圧e=Blv(V)が発生します。図2の磁場は永久磁石で作られていますが、巻き線に電流を流したコイルでも、磁場を作ることができます。永久磁石やコイルなど、磁場を作るものは界磁と呼ばれます。, 基本的にモータは、界磁コイルと導体に流す電流の相互作用で回転力を発生させます。モータ開発の黎明期(1830年ごろ)の課題は、発生した力をどのようにモータの回転運動に変換するかでした。界磁によって作られる磁束の方向は一定のため、電流を流した導体を回転させると電流の方向を切り替える必要があります。これを可能にした発明が、ブラシと整流子の機構です。これにより、連続回転を行えるDCモータが実現しました。当時は直流電流が主流だったので、DC(直流)電源で駆動するモータが作られました。, その後、AC(交流)発電機が実用化されたことに伴い、三相交流を電源とするモータも開発されました。ACモータでは、界磁コイルである固定子巻線に三相交流電力が供給されています。三相交流電流の作る磁界の合成は、交流電流の周波数と同期して回転します。従って、ACモータは、DCモータと違い、自動的に電流の方向を切り替えるため特別な機構を必要としません。また、ACモータの固定子巻線によって作られる磁界は回転磁界と呼ばれ、周波数f、極数Pとすると回転数N=120f/P(rpm)で回転します。, 現在の大部分のモータは、DC(直流)モータやAC(交流)モータなど、フレミング左手の法則と、それにより発生するローレンツ力(Bli則)で動作しています。しかし、モータ開発の初期の段階では、電磁力の発生原理として、電磁石の吸引力を利用する方法も考えられていました。図3は、電磁力の吸引による力の発生原理です。, コイルを巻いた磁性体に電流を流すと磁性体が磁化されるとともに、近くの磁性体も磁化が誘導され、磁軸が一致するような方向に力が発生します。この力はギャップ間の磁気抵抗が最小になるように働き、リラクタンス力と呼ばれます。この力を利用するリラクタンスモータは、リラクタンス力が変位によって変化するため、モータとして一定の回転力を得るのが難しいという欠点を持っています。欠点を克服するためには、高度な制御が必要となるため、リラクタンスモータはDCモータやACモータに比べて、利用の広がりが遅くなりました。, モータは、電源、回転、界磁、駆動、形態という切り口で分類することができます(図4)。, モータをインバータなどで制御できるようになる以前は、モータに供給する電源により大きく2つに大別していました。直流電源駆動と交流電源駆動です。直流電源で駆動するものを直流モータと呼び、直流モータは界磁が巻き線(コイル)か、永久磁石かで分類することができます。小容量のDCモータは高効率を実現するため永久磁石(PM)を界磁とし、大容量のモータには巻線界磁が使用されます。, 交流(AC)電源で使用するモータは、交流の作る回転磁界に同期して回転するか、同期しないで回転するかに分類することができます。前者を同期モータを呼び、後者の非同期モータの代表が誘導モータとです。また、回転子に施した短絡巻線を使用して誘導モータとして始動し、同期速度に近い回転速度に達した時点で、同期回転に切り替えるモータも古くからあります。これは誘導モータに分類されます。, 同期モータは、商用周波数では始動させることができない欠点を持っています。そのため、産業用モータの大半は、前述のような誘導モータとして始動させ同期回転に切り替えることで、交流電源で始動ができるモータです。同期モータは、界磁を永久磁石や巻線で構成されるモータと、固定子巻線から発生する磁束の誘導によるリラクタンスで構成するリラクタンスモータに分類することができます。巻線型同期モータは発電機など大容量の分野で使用され、それ以外の分野では永久磁石(PM)を界磁とするPMモータが使用されています。慣例として、PM界磁同期モータをPMモータと呼んでいます。, インバータなどドライブ回路により駆動するものは、駆動として細分化しました。駆動は大きく2つに分けることができ、1つは正弦波電流で同期モータとして駆動するもの、もう1つはブラシレスDCモータのように磁極の位置に応じて矩形波で駆動するモータです。界磁にリラクタンスを応用するスイッチトリラクタンスモータ(図4ではSRMと略)は、ブラシレスDCモータと同様、回転子の磁極位置に応じて励磁相(界磁に流す電流の相)を切り替えて矩形波駆動しています。, 電磁力以外の方法でも、電気的なエネルギーと機械的な仕事の変換が可能です。コンデンサの電極間に働く力を利用する静電モータや、圧電素子を利用した超音波モータが知られています。静電モータはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)として一時脚光を浴びたものの、実用化されたものはほとんどありません。一方、後者の超音波モータは、モータを円盤状に構成できるため、カメラレンズの駆動など特殊な用途で使われています。, 圧電素子(PZT:Pb(Zr,Ti)O3、チタン酸ジルコン酸鉛)は、電圧をかけると電圧に対し直角方向に伸びる特性を持っています。最初は、この特性を利用して、その変位を直線や回転運動に変えてモータとすることが研究されていました。しかし、その伸縮は数ミクロンにしかなりません。モータとして回転させるためには、圧電体と弾性体を組み合わせ、高周波で振動させて共振させる構造が必要になります。1980年になると、圧電体から弾性体に進行波を発生させることにより、実用的なモータが発明されました。弾性体の共振周波数と一致させて、20kHz以上の可聴域以上の周波数(超音波)で駆動されるため、超音波モータという言葉が使われています。進行波形超音波モータの動作原理図を、図5に示します。, ステータは圧電素子と弾性体の2層構造になっており、圧電素子は2組の駆動電極から構成されています。そして、それぞれの電極は進行波の1/2波長になるように配置され、交互に逆極性になるように分極されています。弾性体のたわみ振動の固有周波数に近い周波数の交流電圧を駆動電極に印加すると、圧電素子は交互に伸縮して、弾性体にたわみ振動を生じさせます。2つの電極に90度の位相差を持つ交流電圧を印加することで、空間・時間的に位相がずれた2つの定在波が合成され、図4のような進行波が得られます。弾性体表面の波の最大点は、進行波と逆向きのだ円軌跡を描いて運動します。従って、ロータ(動体)とステータの間に高い圧力を加えた状態にすると、ロータは進行波の波頭で弾性体と接触し、振動子表面のだ円軌跡に沿って進行波と逆方向に摩擦駆動されます。, いかがでしたか? 今回は、モータの定義と、モータの種類、そして最後に超音波モータを解説しました。次回は、DCモータについて説明します。お楽しみに!, 前回は、モータの定義と原理、モータの種類、超音波モータを解説しました。今回は、モータの歴史の中で、初期に開発されたDC(直流)モータを詳しく見ていきます。DCモータの動作原理、特性、用途を学びましょう。, DCモータは、DC(直流)電源で動くモータです。DCモータは、磁石と導体で構成されます。DCモータの基本構造を、図1に示します。磁石を構成する界磁は、巻線による電磁石と永久磁石の2種類があります。大容量モータを除き、ほとんどの場合、永久磁石(PM)が使われています。また、トルクを発生する導体部分を、電機子と呼びます。DCモータでは、ロータ(回転子)が電機子です。そこに施されている巻線(コイル)は、電機子巻線と呼ばれます。, DCモータには、整流のための機構が不可欠であり、ロータには整流子が、直流電源回路にはブラシが設置されています。界磁磁束が一定の場合、フレミング左手の法則で考えると、コイルには、上向きと下向きの力Fが発生します。上向きコイルが界磁の中間に来た際に、整流子とブラシの接触する位置が反転します。コイルに流れる電流の方向が逆転するので、回転を持続する下向きに力が働くようになります。なお、整流子とブラシによる整流は、接触による機械的な作用です。整流がモータの制御に影響することはなく、電流や電圧の大きさを変えることで、モータ速度制御を行います。, DCモータが回転する際、コイルがS極と対向する状態ではプラスの電流が流れ、逆にコイルがN極と対向する状態ではマイナスの電流が流れます。このためコイルに流れる電流は、図2のように矩形波状の交流電流となります。電流がプラスからマイナスに遷移する区間は、図2では電流がゼロとなっています。実際には、非常に複雑な電気的過渡現象が起きています。, DCモータの整流子の機構は、スイッチであり、電流の向きが切り替わる時に火花が発生する可能性があります。そのため、火花が発生しないような設計が必要です。また、整流子とブラシは接触するため、整流子が機械的に磨耗し、モータの回転速度が落ちたり、寿命が来て使えなくなる欠点もあります。, 永久磁石を用いたPM界磁DCモータを、最も簡単な電気回路で表現すると図3のようになります。モータのコイルには、電機子が回転することで逆起電力Emが発生し、Emに向かって電流Iaが流れることで、電気エネルギーから機械エネルギーへ変換が行われます。電気回路では、逆起電力をDCモータのシンボルMで表現し、回路抵抗をraで表します。, 界磁磁石が永久磁石で構成されるため、磁束密度は常に一定になります。電機子の電圧をVm(V)、電機子電流をIa(A)、電機子抵抗をra(1/S=Ω)、速度に比例して発生する電機子電圧をEm(V)とすると、Vm=raIa+Emが成り立ちます。この式の両辺に電流Iaを掛けると、VmIa=raIa2+EmIaとなり、これは入力電力と出力電力の関係式です。, 前回は、DC(直流)モータの動作原理、特性、用途を説明しました。今回は、ブラシレスDCモータを取り上げます。その名のとおり、ブラシを持たないDCモータです。その構造や駆動原理、特性、用途などを解説します。まずは、なぜブラシが無くてもDCモータを駆動できるのか、その構造を見ていきましょう。, DCモータの固定子は永久磁石で、ロータ(回転子)は電機子コイルです。そして、ブラシと整流子により、整流を行います(参考:第2回)。ブラシレスDCモータは、ブラシを持たないDCモータです。固定子には3相12スロットの電機子巻線(コイル)、ロータには永久磁石が使用されています(図1)。DCモータと比較すると、固定子とロータの役割が逆転しています。, ブラシレスDCモータでは、永久磁石の磁界とが電機子コイルの磁界が直交するように、コイルに電流を流し回転させます。電流を流す電機子コイルは、磁極位置検出器と半導体スイッチにより制御します。, コイルは、電機子の各磁極に巻かれており、電機子の中には鉄心が入れられています。電機子鉄心は、薄板電磁鋼板を積層して作られています。また固定子には、永久磁石の位置を検出する検出器が必要です。図1において、その役割はセンサが付いたプリント基板が担っています。センサの個数はモータを構成する相数と同じ数です。3相モータであれば3個のセンサが必要です。磁極検出素子には、主にホール素子が使われます。3相モータの構造は、PM(永久磁石)モータの構造と同じです。PMモータは励磁の位置が回転子と同期するのに対し、3相モータは、磁極位置によって励磁の位置が切り替わります。, DCモータには、整流とブラシが接触するため、整流子が機械的に摩耗してしまうという欠点がありました。一方、ブラシレスDCモータの構造には、ブラシが含まれないため、DCモータより長寿命というメリットがあります。, DCモータは直流電源で駆動させることができますが、ブラシレスDCモータの駆動には、インバータ回路も必要です。図2は、現在広く使用されているブラシレスDCモータの駆動回路です。インバータ回路は、電機子コイルに電流を双方向に流すために合計6個のスイッチング回路(Q1~Q6)で構成されます。この回路は、インバータ主回路と呼ばれます。, 図2の駆動回路では、ホールICと各相の電機子巻線軸の位相が、60度ずれて配置されています。この位置は、磁極と磁極の間です。図3は、ロータである永久磁石の位置を0度とした場合のモータの回転角と、各種信号の関係を示したものです。, ホール素子はN極が近づくとHigh、S極が近づくとLowを出力するとします。この信号に対応して、インバータのスイッチがOn、Offします。磁極位置0度から反時計方向に回転する場合、図2でQ1のスイッチは、Haの立ち下がりでOn、Hbの立ち上がりでOffとなります。これは、ちょうどU相を励磁している状態です。この場合、Haの立ち上がりから60度回転するまで、Q4がOn、60度以降ではQ6がOnとなっており、V相、W相がそれぞれ逆極性となるように励磁されています。つまり、2相ずつ励磁が行われ、電気角120度の通電になります。逆方向に回転させるときは、転流シーケンス(立ち上がりと立ち下りの関係)を逆にします。例えばU相はHbの立ち上がりでQ1がOn、Haの立ち下りでOffにすればよいのです。, U相の誘導起電力をeU(V)とすると、eUはU相に鎖交する磁束λ(Wb)の時間微分に等しくなります。従って、瞬時誘導起電力eUは次式で表します。ここでω(rad/sec)は、ロータの電気角(回転磁界の角度)での角速度です。, 誘導起電力eUに逆らって電機子電流iu(A)を流すことで、電気エネルギーが機械エネルギーに変換されます。この出力をPu(W)とすると、Pu=euiu=ωTuが成り立ちます。ここでTu(Nm)は、U相の瞬時トルクを示します。, ステッピングモータは、パルス信号によって回転を制御することが可能なモータです。そのため、コンピュータ周辺機器の磁気テープ駆動や工作機械のNCの操作装置など、多くの位置決め用途で使われています。今回は、ステッピングモータの基本的構造や分類、特性や制御方法などを解説します。, ステッピングモータは、パルス信号に同期するモータです。ステッピングモータを駆動させるためには、駆動回路が必要です(図1)。パルス発振器からパルス信号が入力されると、定められた順序でコイルが励磁され、ある決まった角度θs(ステップ角)回転して静止します。回転角は入力パルス数に比例し、回転角速度はパルス周波数に比例します。パルスというデジタル量で、オープンループ制御できる(フィードバック制御が不要)ため、小容量の位置決め用モータとして使われています。, VR(Variable Reluctance)型ステッピングモータは、ロータ(回転子)として歯車状の鉄芯を使用しています。図2に示すように固定子、ロータともに突極構造になっており、鉄芯の素材はケイ素鋼板や電磁軟鉄です。固定子と回転子の間に働く磁気吸引力により、トルクを発生させたり回転位置の保持を行ったりしています。突極構造による固定子と回転子の間のギャップ(空隙)の磁気抵抗が変化することで、トルクを発生させているため、可変リラクタンス(Variable Reluctance)型と呼ばれています。現在、VR型ステッピングモータは、ほとんど使われていません。, 最近注目されているスイッチトリラクタンスモータ(SRM)は、VR型ステッピングモータをクローズドループ制御したモータです。1980年初、英国リーズ大学のピーター・ローレンソン教授らのグループが命名しました。VR型モータのステップ角は、ロータ歯数をNrモータ相数をmとすると、θs(°)=360/(Nrm)で表すことができます。, PM型(Permanent Magnet)ステッピングモータは、回転子に永久磁石が使用されており、永久磁石はギャップと対向するように配置されています。多極構造のステータ(固定子)を構成するため、一般的には、爪型の鉄板を持つクローポール構造です(図3)。固定子は、軸方向に相を構成するマルチスタック構造となっています。1つの相はフレーム、ヨーク、くし歯状の磁極を一体にプレス加工した電磁鋼板の鉄心で形成され、その中にはソレノイド状の巻線が配置されています。この磁極はその形からクローポールと呼ばれ、1相のクローポールの数で極数が決定されます。従って、回転子の着磁極数も固定子のクローポールと同数になります。, PM型ステッピングモータのステップ角は、回転子磁極数をZp、モータ相数をmとすると、θs(°)=360/(Zpm)で表されます。, HB(Hybrid)型ステッピングモータは、VR型とPM型の特徴を併せ持つ、鉄心と永久磁石を回転子に持つモータです。巻線は各磁極に集中的に巻かれ、固定子、回転子ともに小さな歯(誘導子)を持っています(図4)。利点は、固定子磁極数を増やせることです。回転子は、軸と永久磁石を挟んで2組の誘導子で構成されています。回転子には、固定子誘導子と同ピッチの誘導子が設けられており、電磁鋼板の積層か塊状鉄心で作られています。2組の誘導子の歯は、誘導子1歯(電気的には極ピッチの1/2)だけピッチをずらして、永久磁石を挟んでいます。, 一般に回転子の歯数をZr、モータ相数をmとすると、ハイブリッド型ステッピングモータのステップ角は、θs(°)=360/(2Zrm)で表されます。, ステッピングモータの駆動法は、巻線方式や励磁方式により分類することができます。駆動法は、用途によって選定されます。バイファイラ駆動は古くから行われていた方法で、半導体が高価であった時代にフロッピーディスクのヘッドの位置決めなどに使われていました。近年は高速で駆動する用途が増えているので、バイポーラ駆動が一般的です。低速で振動が問題となる場合は、マイクロステップ駆動が使われています。, 巻線方式による違いよるステッピングモータの駆動方法には、ユニポーラ駆動、バイポーラ駆動とバイファイラ巻き駆動があります(図5)。ユニポーラ駆動は、各相の巻線に対し単方向の電流を制御する方式です。バイポーラ駆動は、電流が交番変化する方式です。バイファイラ巻き駆動は、同一の極歯に2つの巻線が施され、極性が異なるように交互に電流を流すことによって磁束を交番変化させる方式です。, サーボモータは、指令に対して回転数を追従させやすいという特長があり、制御を必要とする場面でよく使われます。かつてはサーボモータというとDCモータのみでしたが、生産技術の向上により、現在はACモータもサーボモータとして広く使用されています。今回は、永久磁石を使用したAC同期モータ(PMSMモータ)について解説していきます。, サーボという言葉は、Servant(召し使い)から来ているそうです。召し使いのように、主人の命令を忠実に実行する様子から、そう呼ばれたのでしょう。メカトロニクスの分野ではサーボ機構を、物体の位置・方位・姿勢などを制御量として、目標値の任意の変化に追従するように構成された制御系と定義しています。つまりサーボ機構の特長は、任意の指令に対し、物体の位置・方位・姿勢などを追従させることです。サーボ機構に使われるモータを、サーボモータと呼びます。サーボモータは、制御指令に瞬時に応答できる性能を持ちます。, 1984年に発明されたネオジム磁石は、磁束密度が高く、現時点で最も強い永久磁石です。ネオジム磁石の発明によりPMモータの性能は著しく向上し、現在のサーボモータには、永久磁石同期モータ(PMSM)が多く使われています。以降は、PMSMサーボモータ(ACサーボモータ)について解説します。, 駆動技術が未発達だった時代には、駆動機構と組み合わせたDCモータが、サーボモータとして使用されていました。その後パワーエレクトロニクスが進歩し、誘導モータや同期モータのようなACモータにも、サーボ機能を持たせることが可能になりました。この駆動法は、一般的にはベクトル制御と呼ばれています。このように、DCモータでもACモータでも、サーボアンプと組み合わせることでサーボモータとして使うことが可能です。DCサーボやACサーボと呼ばれます。, PMSMサーボモータは、ACサーボでありながらDCサーボモータと同様の制御性を持ちます。ブラシの接触による摩擦損がないことから、回転速度に制限がありません。永久磁石による磁束を正弦波状に分布させて、そのトルク定数をKTとし、モータを駆動させる電流を正弦波電流にすると、PMSMサーボモータのトルクは次式で表すことができます。, この式からPMSMサーボモータは、モータの回転角によらず、トルクリプル(トルクの変動幅)を発生しないことが分かります。また、電流とトルクは比例関係にあり、これはモータの回転数に依存しないことを意味します。永久磁石の磁束を正弦波分布させるために、磁石形状やステータ極数などが改良され、トルクリプルは定格トルクの1%以下に抑えられています。, サーボモータの代表的な速度トルク特性を、定格トルクといいます。定格回転数を1として、回転数とトルク特性の関係を示すと、図2のようになります。連続領域とは、サーボモータが連続運転を行うことができる領域です。それとは別に、加速・減速時の制御性を向上させるために、短時間だけ運転できる瞬時領域が設定されています。瞬時領域では、通常定格トルクの3~5倍のトルクを発生させることができます。, 次に、PMSMサーボモータの構造を見ていきます(図3)。PMSMモータのステータ(固定子)巻線は、にブラシレスDCモータと同様、集中巻で構成されています。かつては、巻線機のノズルをスロットの中に入れノズルを遥動させて、ステータに線を巻いていました。この方法では、ノズルが動くためのスペースを、ステータスロットの内側に確保する必要があります。またノズルの動作範囲にも制約があり、巻線を高密度で巻くことができません。そのため、巻線のスロット断面に占める割合(占積率)に限界がありました。占積率を向上させるためには、巻線機のノズルの動作に制約を与えず、ソレノイドコイルのように巻線を整列させる必要があります。, 製造技術の向上に伴い、ステータを分割する方法などが考案されました。従来の巻線方法では占積率が40~50%だったのに対し、現在では約2倍の80%まで占積率は向上しています。この結果、モータの大きさが同じ場合、定格トルクは約2割も大きくなり、ステータコイルの電気抵抗による損失は3割以上も抑えられています。モータの小型化が進み、750Wのモータの大きさが1/3~1/4に、質量が1/2~1/3になりました。, サーボモータを駆動させるドライブは、基本的にモータと位置検出器、サーボアンプから構成されています(図4)。現在、サーボモータの位置検出器には、主に光学式のロータリエンコーダが使われています。サーボアンプは、モータへの電力を供給する電力変換部と、サーボ動作を制御する速度制御部と位置制御部から構成されます。電力変換部は、モータの種類によって回路構成が違います。DCサーボではHブリッジ、PMSMサーボではインバータです。インバータの素子には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が広く使われています。, PM(Permanent Magnet)モータは、永久磁石を使用したモータです。永久磁石の開発とともに発展したモータで、多くの場合永久磁石同期モータを指しています。効率が良いため、家電製品や自動車など幅広い分野で使われています。今回はPMモータの構造や分類、駆動原理などを解説します。, PM(Permanent Magnet)モータは、永久磁石を使用したモータです。永久磁石(PM)の研究開発とともに、発展しました。1930年代にアルニコ磁石(アルミニウムAl、ニッケル Ni、コバルトCoなどを原料とする鋳造磁石)が開発されると、これを応用したハイブリッド型ステッピングモータが作られました。また、同じ1930年代にフェライト磁石が開発されると、DCモータやブラシレスDCモータが作られました。1960年代になると希土類系磁石が開発され、ACサーボモータが作られました。, このように、強い永久磁石が開発されるたびに、その特性を生かすPMモータが開発されてきました。PMモータという言葉は、その時代で最も一般的な種類のPMモータを示します。近年ではPMモータというと、インバータで正弦波電流駆動される永久磁石同期モータ(PMSM、Permanent Magnetic Synchronous Motor)を指します。従って、PMモータと駆動回路を一体として使用します。1997年に京都議定書が締結されてから、家電や自動車などの分野で、特に効率の良いPMSMの利用が急速に進んでいます。, PMモータの分類方法は2つあります。1つはロータ(回転子)の構造による分類、もう1つはステータ(固定子)の構造による分類です。前者は、ロータのどこに永久磁石を配置するかで分類されます。ロータの表面に配置するものを表面磁石型同期モータ(SPMSM、Surface Permanent Magnetic Synchronous Motor)と呼び、ロータの内部に埋め込んでいるものを埋込磁石型同期モータ(IPMSM、Interior Permanent Magnetic Synchronous Motor)と呼んでいます。, 次にステータの構造による分類を見ていきます。初期のPMモータは、数kW以上という大きな出力を得るために、同期モータのロータの巻線を永久磁石で置き換えた構造でした。そのため、誘導モータのステータと同じように、図2の右のような全節巻の巻線構造をしていました。その後、PMモータにもブラシレスDCモータの巻線のように、突起状の極に集中して巻線を施した図2の左のような集中巻線方式が採用されるようになりました。全節巻のステータと比べて銅損(巻線の抵抗成分により発生する損失)が少なく、効率が良いためです。第5回で解説したサーボモータは、集中巻線表面磁石型同期モータ(SPMSM)が使用されています。, 集中巻線SPMSMは、界磁回転により逆起電圧が発生するので、最高回転速度に限界があります。これに対し、磁石をロータ内部に埋め込むタイプのIPMSMは、最高回転数を柔軟に設計で変えることができます。そのため、自動車駆動用モータなど広範囲の回転数が必要な用途で、使われています。, IPMSMには、4つの特長があります。1つ目は、リラクタンストルクを利用できるため、高いトルクが実現できること。2つ目は、弱め界磁(ステータのコイルに電流を流し、逆起電力を低減させること)を利用できるため、速度制御範囲を広く取ることができること。3つ目は、ロータ内部に磁石が埋め込まれるため、高速回転に向いていること。4つ目は、磁石の形状や配置の自由度が大きく、トルク特性を設計から作り出せることです。, d軸磁路とq軸磁路の違いを、図3に示します。IPMSMの特長は、d軸の磁路には永久磁石が存在するため磁束を通しにくく、逆にq軸は磁束を通しやすいことです。, 永久磁石の透磁率はほぼ1で、空気層と同じ透磁率です。d軸インダクタンスLdは、q軸インダクタンスL q より小さくなります。前回解説したサーボモータの電圧方程式と異なり、dq軸インダクタンスに差がるモデルとして、dq座標に変換した電圧方程式は次式となります。, このとき、id、iqは、電機子電流のd軸q軸成分、vd、vqは、電機子電圧のd軸q軸成分です。φaは、dq軸変換後の最大鎖交磁束数で、φfを一相の永久磁石の電機子鎖交磁束の最大値とすると、下記の式となります。Rは電機子抵抗、Ld、Lqは、d軸q軸インダクタンス、p=d/dtです。, トルクは、電流ベクトルと電機子鎖交磁束ベクトルの外積なので、pnを極対数とすると、次式で表すことができます。, 電流ベクトルIaの大きさを表す式と、q軸との位相差βを用いたトルクの式は、以下になります。, q軸を基準とした電流位相βは、IPMSMの駆動において非常に重要です。この角度は無負荷時の誘起起電圧を基準にした電流位相に相当します。詳細は、リラクタンストルク応用電動機の技術に関する調査専門委員会、リラクタンストルク応用モータ、電気学会、2016年を参照してください。, 誘導モータは、交流電源に直接接続して使うことができるモータです。産業用途で広く使われており、その結果多くのエネルギーを消費しています。そのため、効率のいい誘導モータの利用を義務付ける動きが、日本を含む世界各国で進んでいます。今回は、誘導モータのトップランナー制度から、原理・特性・制御方法までを解説します。, 誘導モータは、誘導電流により回転トルクを発生させるため、直接交流電源に接続し始動することができます。大容量化するほど効率が向上するので、ポンプ・圧縮機・送風機など、産業機器の動力源として使用されています。資源エネルギー庁の平成21年度エネルギー消費機器実態等調査報告書によると、誘導モータは、2008年度の70W以上のモータ生産台数ベースで74.9%を占めています。また、三相誘導モータが、生産容量ベースで85%を占めています(図1)。, 国際的には、米国で2010年にIE3(プレミアム効率)のモータの適用義務化が始まり、欧州においても 2015 年に IE3 または IE2+インバータの適用義務化を決めています。さまざまな国々でも、最低エネルギー消費効率基準(MEPS: Minimum Energy Performance Standard)での適用義務化を開始・計画しており、モータ単体の効率規制に向けた取り組みが進められています。日本においても、2013年に三相誘導モータが、省エネを進めるトップランナー制度に追加されました。対象となる三相誘導モータは、JIS C 4034-30 単一速度三相かご形誘導電動機の効率クラス(IEコード)に規定されており、国際規格IEC 60034-30とも整合が取られています。新たにモータを導入する場合は、トップランナー制度に合ったモータを選定する必要があります。産業用途以外では、誘導モータは、家庭用の小容量分野で使われています。家庭用の単相交流電源で駆動できるように、コンデンサによる疑似2相駆動が行われています。, 誘導モータは、電源の違いにより、三相交流を電源とする三相モータと、単相による単相モータ(コンデンサランモータ)に分類できます。さらに三相モータはロータ(回転子)の構造から、かご形と巻線形に分類されます。巻線形はロータにも三相の巻線を施す構造で、風力発電用など大容量の特殊な用途にしか使用されません。, かご形誘導モータのステータ(固定子)は、PMモータと同様、交流三相の全節巻線で構成されています(図2左)。ロータは鉄心のスロット1本毎ににアルミや銅の導体を挿入し、鉄心の外部でその両端をアルミや銅の短絡環で短絡した構造となっています。産業用としては、図2の右に示すようにアルミダイキャストにより製造されています。リス小屋(かご)の回し車のように見えるため、かご形と呼ばれているそうです。, 誘導モータの動作は、同期モータとは違っており、原理が複雑で、非線形の特性を持っています。動作原理は、2つに分けて考えると、分かりやすいでしょう。1つ目はロータバーに電流を流す動作と、2つ目は流れた電流が電機子電流となってステータの磁束との相互作用でトルクを発生する動作です。図3の左と中央の図は、誘導モータのステータに三相交流が印加されると、回転磁界が発生することを、模擬的に表現しています。この回転磁界の速度N(rpm)は、電源周波数f、極数Pと置くと、N=120f/Pで表すことができます。, ステータが回転し磁極も回転すると、ステータから出た磁束がロータの導体を横切り、フレミングの右手の法則に従った方向に起電力を発生します。ロータ導体が短絡されているので、導体の抵抗に従った電流が矢印の方向に流れます。この電流と回転しているステータ磁極からの磁束が鎖交することになり、今度はフレミングの左手の方向に力を、発生します。ロータの運動なので、導体に働く力とロータ半径を掛けると、回転モーメントとしてのトルクが求めれられます。この発生したトルクは、磁極の回転方向と同方向に発生するので、ステータの回転速度Nsの速度に追い付こうとロータの速度Nが上昇します。最終的には、NはNsに近づく回転速度までは上昇しますが、同じ速度まで追い付くことはありません。2つの速度NとNsとの比を滑りと呼び、s= (Ns-N)/ Nsで表します。, ステータの磁界が、ロータ導体に2次電流を流す働きは、変圧器の1次・2次の関係と同様なので、変圧器同様、等価回路から特性を解析することが可能です。詳細は省きますが、トルク特性Tは、滑りsによって決定され、印加電圧をV1とすると、次式で表されます。図4は、この特性をグラフにしたものです。, 前回は、誘導モータの特性と制御方法を解説しました。最終回となる今回は、モータの選び方を解説します。モータには、DCモータから交流モータまで多くの種類があり、同じような特性を持っています。このため、用途によって特定のモータを選ぶことはせず、モータの特性や与える負荷を考慮しながら、用途に見合うものを選定します。, まず、モータのトルクが、速度によりどのような特性を持つかを知っておくことが重要です。トルクを増加させると、一般にモータの回転速度は下がります。その下がり方は、誘導モータのようにあまり変わらないもの、永久磁石DCモータのようにトルクの増加により直線的に大きく減少するもの、同期モータのようにトルクが変わっても一定の回転速度で回転するものがあります。また、DCモータは、ブラシの寿命があり、整流により火花が発生するため、使用環境も考慮する必要があります。, モータで駆動する負荷は、速度によっていろいろな性質を示します。代表的な負荷特性として、低トルク負荷、2乗トルク負荷、低出力負荷、低減トルク負荷が挙げられます。それぞれの用途例、速度-トルク特性を図1にまとめました。, 用途に合った速度-トルク特性を持つモータを選定しましょう。例えば、電車の負荷にように大きな始動トルクを要求し、速度の上昇とともに定出力を要求するような用途には、直巻のDCモータが適しています。最近では、誘導モータを制御することで同様の特性が実現できるため、誘導モータが使われています。ファン用モータなどは、あまり大きな始動トルクは要求せず、速度の上昇とともに大きな負荷トルクを要求します。この負荷に適したモータに単相誘導モータがあり、家庭用の換気扇などに広く使われていました。最近ではブラシレスDCモータが使用されています。, モータを単に動力源として使うだけでなく、一定速度で回転させるなどの制御するためには、駆動装置(ドライバまたはサーボアンプ)が必要です。例えば誘導モータを速度制御するために、インバータを用います。駆動装置の選定では、まずモータを駆動するために十分な出力容量があるかを考えます。また、トルク・速度・位置などの制御の対象と、制御の精度により、使用する回転センサが決まります。選定したセンサが駆動装置で使用できるか確認しましょう。モータと駆動装置を組み合わせたサーボモータが、製品化されています。目的の機能を実現できるものを選択しましょう。, モータの製品カタログには、選定に必要なモータの特性が記載されています。その中でも重要な項目を解説します。, カタログの中から、用途に合ったモータを選ぶには、まずモータにかかる負荷を知ることが重要です。負荷の要求トルクはいくらか、希望の回転数はいくらか、負荷の慣性モーメントはいくらか、加速減速時の時定数はいくらかなどを知る必要があります。選定のステップは、大きく6つあります。.