※高城未来研究所【Future Report】Vol.387(2018年11月16日発行)より その先頭にいるのが、富山です。, いったい、なぜコンパクト化が必要なのでしょうか? 炎天下の真夏日の翌朝に、突然、気温が6度まで下がるような気候をイメージしていただくとおわかりいただけるかと思いますが、気温差に負けない体力づくりは、ハードな旅行者が乗り越えなくてはならない壁だと痛感しています。, さて、近年富山は、コンパクトシティとして注目を集めています。 232. ・人が集まることにより、新たなコミュニティが生まれ中心市街地の活性化、経済的な成長維持や生産性の向上も期待できます。, 特に地方では生産年齢人口の減少に伴って、地場産業の停滞や地域の活力低下が進むことで税収が減少し、財政を圧迫しています。, その一方で、老朽化した社会資本(道路、港湾、空港、公共賃貸住宅、上下水道、都市公園、治水、海岸)の更新費用は年々積み上がり、国土交通省所管分だけの推計でも、2011年度から2060年度までの50年間に必要な「更新費」は約190兆円が必要とされています(2011年度国土交通白書)。, コンパクトシティは郊外へ向かって膨張する都市構造から脱却し、中心市街地へ集約する大転換を行うことで、人口が減少しても都市機能や地域の活力が維持できることを最大の目的としています。, コンパクトシティを実現する際には、中心市街地など集約する居住地域と、郊外や周辺農地など環境保全地域を区分けし、居住の制限を行うことが検討されています。, 行政の施策により環境保全地域から居住地域への移住を推進するものですが、当然のことながらデメリットもあります。, ・郊外に住む住民全てに中心部への移動を義務づけることはできないため、移住しない人へも出てきます。郊外では公共サービスが相対的に低下するため、生活環境が悪化するとともに、非移住の人への差別や偏見が生まれる可能性があります。

3. こうして富山市は、先陣を切ってコンパクトシティ化へと舵を切り、2007年には、国が認定する「中心市街地活性化基本計画」の第1号に選ばれることになりました。, その代表的施策が、富山市が全国に先駆けて導入した次世代型路面電車、LRT(Light Rail Transit)です。, 「ライトレール」は、富山駅北駅から同市の岩瀬浜駅までを結ぶ次世代型路面電車で、環境に配慮したモビリティシステムとしてコンパクトシティの象徴と言われますが、僕が見る限り、搭乗しているのは、高齢者ばかりです。 //
5. 7. ・中心市街地では人口が増え、交通渋滞、治安の悪化や騒音など住環境の悪化が再び生まれます。 活気のない冬は、実際の気温より寒く感じ、ここに、日本の縮図を見る今週です。, ■目次 今週は、富山にいます。 先週まで滞在していたインドは、日々37度の暑さでしたが、今週滞在している富山の明け方は、6度まで下がります。 炎天下の真夏日の翌 … 若年層および中年層は、地味な自家用車をいまも足にしており、その理由は、「モールに行くことができないから」と、皆言います。, これは富山に限りませんが、米国の圧力による大店法の改正以来、地方都市の中心地は、駅前ではなく、巨大モールになりました。, いくらオンラインショッピングが便利な時代になったとはいえ、様々な店舗を意味もなくブラブラ歩き、気軽に飲食を楽しみたいのは、いまも昔も同じです。 その後、コンパクトシティゆえ、「ホームレス天国」になってしまったのは、本メールマガジンでも再三お話し申し上げた通りです。, また、コンパクトシティの成功の鍵は、中央からの予算獲得ではなく、行政トップのセンスにあります。

都市が発展する場合、まず駅などを中心とした市街地へ人口が流入し、その後郊外に向かって拡大します。 人口集中により中心市街地の地価などの居住費用の高騰や、環境の悪化などの都市問題が発生します。 鉄道の延伸や自動車の普及などもあり、より良い居住環境を求めて市街地から郊外へと人口の流出が進む(ドーナツ化現象)が起こります。 日本でも高度成長期以降に郊外で宅地開発が進められ、それに続き周辺のロードサイドへの小売店や外食産業の立地が相次ぎました。さらに大型ショッピングセ … 6. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ 4.

Q&Aコーナー 2018年11月19日 ※高城未来研究所【Future Report】Vol.387(2018年11月16日発行)より. 「病」との対話 コンパクトシティの形成に向けて 平成27年3月 資料3 未定稿. 世界の俯瞰図 iewouru, 行政や商業、学校、医療機関など様々な都市機能や住民の居住区を近接させて集約し、徒歩や公共交通機関のみで利用できるような街づくりを「コンパクトシティ」構想といいます。, 人口密度の高い東京などの大都市部では実感はないかもしれませんが、人口減少や郊外化が進む地方都市では、中心市街地の空洞化や居住区の分散が起こり様々な問題が生じています。, 国土交通省の後押しもあり一部の都市では先行して取り組みが行われていますが、コンパクトシティの実現には解決しなければならない課題も多く残されています。, なぜ今コンパクトシティが注目されているのか?これまでの取り組みも交えて解説します。, 都市が発展する場合、まず駅などを中心とした市街地へ人口が流入し、その後郊外に向かって拡大します。, 人口集中により中心市街地の地価などの居住費用の高騰や、環境の悪化などの都市問題が発生します。, 鉄道の延伸や自動車の普及などもあり、より良い居住環境を求めて市街地から郊外へと人口の流出が進む(ドーナツ化現象)が起こります。, 日本でも高度成長期以降に郊外で宅地開発が進められ、それに続き周辺のロードサイドへの小売店や外食産業の立地が相次ぎました。さらに大型ショッピングセンターや大学や病院などの郊外への移転も行われました。, この過程の中で行政などの計画的な都市建設が無く、開発業者などによる無秩序な開発が行われると、郊外に虫食い状に宅地が点在するスプロール化が起こります。, スプロール化が起こると、画的な街路が形成されず道路、上下水道、学校や病院等のインフラの整備が立ち遅れて、広範囲にわたって都市機能が低下します。, それでも経済成長期には国や自治体によるインフラ整備も進みましたが、2000年代から急激に進む人口減少と高齢化により税収は減少し、公的インフラの老朽化の対応も必要になっています。, そのため国や自治体は行政サービスを従来のように、広範囲に提供していくことが困難になってきています。, このままでは市町村が破綻する可能性もあるため、持続可能な都市構造への再構築(リノベーション)を行う方策として考えられているのが「コンパクトシティ」です。, 日本では2006年のまちづくり3法の改正(改正都市計画法、大規模小売店舗立地法(大店立地法)、中心市街地の活性化に関する法律(中心市街地活性化法))に、現在のコンパクトシティの概念が取り入れられたことで一般的になりました。, それ以前にも地域の実情や問題に合わせて、職住近接や都市観光を目指した中心市街地への集約や回帰の取り組みはありましたが、「コンパクトシティ」という言葉は比較的新しい言葉になります。, コンパクトシティが注目されてきたのには、ドーナツ化現象やスプロール化など都市にまつわる諸問題が解決でき、地方都市再生にもつなげられるメリットに期待が高まっているからです。, 海外では、自動車依存のライフスタイルからの脱却によるCO2削減や、密集して居住することでエネルギーロスを減らすなど環境面でのメリットが注目されています。, 環境問題は重要ですが、国内では少子高齢化などの人口問題への対応が喫緊の課題としてあります。, そのため日本版コンパクトシティは、環境問題以外にも以下のようなメリットや効果を期待されています。, ・徒歩やバスなどで商店街や公共公益機関を利用できることで、高齢者による自動車事故の防止、買い物難民や孤立化の解消などが期待できます。, ・公的サービスが必要な面積が減り、道路、下水道、文教・医療施設などの維持更新費用の削減が期待できます。除雪や介護などの行政サービスの効率も上がるので財政面が健全化します。 身体と意識

戦後の高度経済成長に伴い、居住地が都市部および周辺郊外で著しく増加しましたが、人口が減少する現在、都市機能や居住地域をコンパクトにまとめる行政効率の良いまちづくり「コンパクトシティ」政策が、多くの自治体で巨費を投じられて各地で進められています。

2019.10.15 07:00 newsポストセブン. 高城未来研究所【Future Report】Vol.387(2018年11月16日発行), 川端裕人×オランウータン研究者・久世濃子さん<ヒトに近くて遠い生き物、「オランウータン」を追いかけて >第1回. 現在コンパクトシティは試行錯誤をおこなっている段階で成功事例が少ないため、本当に必要なのかどうか疑念を持つ人がいるのも当然です。, この記事では、そもそもコンパクトシティとはどんな政策なのかからコンパクトシティを形成するメリットとデメリットについて解説していきます。, コンパクトシティは、中心市街地に人を集めて街の活性化を図るために作られた都市政策です。, 内閣府のホームページに、コンパクトシティの目的について記載されていましたので、参考にしてください。, コンパクトシティの形成は、機能の集約と人口の集積により、まちの暮らしやすさの向上、中心部の商業などの再活性化や、道路などの公共施設の整備費用や各種の自治体の行政サービス費用の節約を図ることを目的としている。, つまり、市街地を一箇所にまとめて生活の質の向上を狙いつつ、インフラ整備などにかかる費用を最小限に抑えようというものです。, コンパクトシティ政策がおこなわれた背景には、少子高齢化によって日本の人口が減少していることがあります。, 総務省統計局の調べによると、2019年4月時点の総人口は1億2,615万人で、前年同月に比べて27万人も減少しているそうです。, 人口が減り続けていることも深刻な問題なのですが、日本ではさらにドーナツ化現象という社会問題があります。, ドーナツ化現象とは、中心市街地から郊外へ人が流れて中心部が空洞化することをいい、人口分布図をみるとドーナツのように見えることからその名前がつきました。, 中心市街地の土地は狭くて高いため、安くて広い土地を求めて郊外へ移り住む人が増えたことがドーナツ化現象の主な原因です。, 自動車や交通機関の普及によって郊外から都市へいくのが容易になったことも、ドーナツ化現象を加速させた要因の一つでしょう。, コンパクトシティ政策によって郊外に移り住む人が減少すれば、インフラ整備にかかる費用を節約することができます。, インフラ整備とは、交通機関や通信施設、電気、ガス、下水道などを整備することによって、生活の質を向上させることをいいます。, インフラは、国や地方経済の成長の基盤であり、国民生活の質を高めるものでもある。また、インフラの整備が不十分であることが、社会サービスへのアクセスを妨げ、地域格差を拡大し、社会の安定を阻害する要因となる場合もある。インフラ整備の状況は、国内企業や外国企業の投資の決定要因ともなり、アジアが今後も成長率を高めていくために、重要な要素となっている。, しかしドーナツ化現象が深刻化している現在、整備しなければならない地域は増え続けています。, コンパクトシティ政策をおこなうことによって、インフラ整備にかかる費用を大幅に削減できるというメリットがあります。, インフラが整備されていない地域に住んでいる人は、スーパーや病院、市役所などの公共施設が近くにないため、生活用品の購入や病院への通院、各種手続きをおこなうのが困難です。, 特に高齢者の場合、自動車の運転ができなかったり、長距離の移動が負担であることから不便を強いられているケースも珍しくありません。, コンパクトシティ政策によって、このような買い物難民や交通難民を減らすことができます。, 厚生労働省は、高齢者が安心して暮らせるまちづくりとして、地域包括ケアシステムの構築を目指しています。, コンパクトシティによって人口を中心市街地に集めることで、災害時の被害を最小に抑えられます。, 人口が集中したところに地震などが起これば被害は拡大するのでは、と思われる人もいると思います。, 人口が集中すれば災害時の救出も迅速に対応できるようになり、助けられる人も増やせるでしょう。, 最近では、台風19号の記録的豪雨によって河川が崩壊し、74人もの方がなくなる悲しいニュースもありました。, 田舎暮らしをしている人の安全が懸念されている今、コンパクトシティ政策のより迅速な対応が求められます。, コンパクトシティにはメリットがある一方で以下の問題点があり、政策を進めるうえでの課題となっています。, 一軒一軒の距離が近くなれば、そのぶん騒音問題などの近隣トラブルが増えることが懸念されます。, 一度、近隣トラブルに発展してしまうと、関係性を修復することは難しく、居心地の悪いまま住み続けなければならなくなります。, マンションの騒音で悩んでいる人へ。感情のまま苦情を言ってしまうと、トラブルに発展して数年単位で戦わなければいけなくなる可能性があります。本意ではない裁判に発展させるよりも、早い段階で第三者機関に相談&自分でも防音対策をして円満解決へと導きましょう。, コンパクトシティ化を進めていくうえで、騒音問題などへの対策を切り離すことはできません。, 農林水産省の調べによると、平成28年度の日本の食料自給率は38%で、残りの62%は輸入によって賄われています。, 輸入に頼っている現状では、何かしらの理由で輸入が止まってしまった時に、食料不足に陥ってしまうおそれがあるでしょう。, 農家の高齢化が進んでいる今、どちらにしても何らかの対策が必要ですが、コンパクトシティを実現していくためには避けられない問題です。, 渋滞が発生すると時間が取られるのはもちろん、エネルギーの無駄遣いや排気ガスによる大気汚染などの問題が引き起こります。, また渋滞によって人々に与えられるストレスや交通事故のリスクが高まることも無視できません。, NEXCO西日本の調べによると、渋滞時の交通事故発生率は通常時のおおよそ30倍にもなるそうです。, 青森市はコンパクトシティ政策の取り組みとして、2001年にアウガという再開発ビルを開業しました。, アウガは商業施設や図書館などが集まった施設だったのですが、初年度から赤字を記録し、最終的には経営破綻となってしまいました。, 再開発ビルであるアウガが初年度から赤字だったことについては、WEBニュースでも以下のように取り上げられています。, 開業初年の2001年の売上高は計画を大幅に下回り約23億円であり、約2億5000万円の赤字だった。, 引用元: コンパクトシティ構想 先進地だった青森はなぜ失敗したか|NEWSポストセブン, 郊外に出ていった人を中心市街地に戻すためには、いかに住民にとって住みやすい街づくりをおこなうかがキーポイントになります。, 青森市は最初でつまずいてしまったため、長期的な取り組みが必要なコンパクトシティの形成は実現しませんでした。, 富山市は、コンパクトシティを目指すために、LTR(Light rain transit)という富山ライトレールを活用した街づくりをおこなっています。, 街を走るLRTによって、自動車への依存を減らし、交通渋滞を軽減する効果があります。, 自動車を使えない高齢者などが快適に暮らす環境を整えるためにも、このような取り組みは非常に大切です。, その他にも、高齢者の公共交通料金の割引や、動物園などの入園を無料にするなどの政策もおこなわれています。, 富山市は「富山マスタープラン」を策定し、住みやすい街づくりに力を入れたことが成功につながった要因でしょう。, コンパクトシティを成功させるために、自治体は住みやすい街づくりに力を入れなければなりません。, とはいえ、郊外に出ていった人たちに中心市街地へ戻ってきてもらうのは、簡単ではありません。, 2006年名古屋学院大学を卒業。2007年3月に宅地建物取引士を取得。大手不動産流通会社に入社し不動産仲介業務に約10年間従事。その後、当サイトの執筆・管理を担当, (C) 2020マンション売却の流れ|売る時の注意点や税金まで徹底解説【3分で分かる動画つき】, 農業離れが問題視されているにもかかわらず、コンパクトシティによって中心市街地に人口を集めてしまえば、農家が減るのは目に見えています。, 単純に人を集めるための施設を作るだけでは、住みたいと思ってもらうことはできません。, 市街地を一箇所にまとめて生活の質の向上を狙いつつ、インフラ整備などにかかる費用を最小限に抑えよう, 地盤のゆるい地域に住んでいる人や土砂災害の懸念がある山間部に住んでいる人に比較的、安全な地域に移住してもらえる. 理由は明快で、郊外化で人口密度が今の半分まで低下すると、住民1人当たりの道路や下水道等のインフラ維持費が、2倍になるからに他なりません。 Copyright © Yakan-Hiko All Rights Reserved. コンパクトシティとは?なぜ失敗が多いのか、メリットや問題点、今後の課題を分析しました。そもそもどんなメリットが見込まれておこなわれた政策なのかや、富山市や青森市の事例についても紹介して … それゆえ、モールに行くための自動車が、是が非でも必要なのです。, かつてコンパクトシティとして、世界中のお手本になったポートランドは、市街化調整区域の制限を徹底し、街中に魅力的なエリアを再開発することに一時的には成功しました。 1.

2. ・人口が集中することにより、津波、地震など防災面での対策が取りにくくなります。, こういったデメリットに対する懸念に対して、国交省では対策を取ることを検討しています。, 国土交通省が提唱する「多極ネットワーク型コンパクトシティ」とは、中心市街地に一極集中する施策ではありません。, 郊外エリアでも人口が集中しているエリアを中心に居住誘導区域として残し、公共公益機関、ビジネス街、商業地や一部の住宅は都市機能として中心市街地へ集約し、その間をLRT(路面電車)やバスなどの公共交通機関で結んで利便性を向上させるプランです。, コンパクトシティを目指す自治体に対し、国土交通省では交付金などの財政施策、都市部の医療福祉施設の建替え時の容積率などの規制緩和、公共交通への整備支援などを行う予定です。, また市町村の居住機能や福祉・医療・商業等の都市機能の立地、公共交通の充実に関する包括的なマスタープランを立地適正化計画とし、国交省の支援により2020年までに150市町村での作成を目指しています。, 富山市は2010年をピークに人口が減少に転じ、高齢化も進む典型的な地方都市で、自動車保有率は全国2位という自動車依存の高い地域です。, 住民の移動もマイカー前提のため、宅地は敷地の広い戸建てを中心に郊外へと広がっています。, 居住地域の広域化によって、ゴミ収集や除雪などの行政サービスのコスト増大、高齢化による介護や医療サービスの質の低下などの問題が表面化しはじめ、解決策として10年ほど前からコンパクトシティへの取り組みを始めています。, 富山市ではJR富山駅を中心とする市街地と、鉄道駅やバス停などを中心とする徒歩圏の拠点地域を「お団子」と呼び、「串」と呼ばれる公共交通でつなぐ計画です。, 「串」を通すために、利用者の減少が顕著だったJR富山港線を富山ライトレール(愛称ポートラム)と呼ばれるLRT(次世代路面電車)へ再生しました。, バリアフリーの交通システムで使いやすいように運転間隔を短縮し、高齢者の料金も抑えたことで、利用も増えたようです。, 平成21年には市内環状線が開業し、LRTや鉄道沿線から外れる地域には、接続が便利なバス路線の整備なども行っています。, 公共交通沿線居住推進地区の「お団子」エリアには割安な市営住宅の建設や、居住支援の補助金などのインセンティブを与え居住推進を図っています。平成24年には、このエリアへが転入超過に転換しています。, 中心市街地の活性化には、商業施設(FERIO総曲輪)と隣接した「グランドプラザ」を建設し、年間100回以上のイベントを開催、富山城址の南側には富山国際会議場も建設されています。, 市街地へ行きやすくなったこともあり、民間の市街地再開発事業なども活発化しつつあります。, 富山市の計画通り、高齢者の移住や移動の利便性は上がり一定の成功は収めていますが、市街地でも従来のアーケードや商店街へお客は戻っておらず、整備などの公共投資のため富山市の地方債発行額が増えるなど問題も出てきています。, また富山市に隣接する砺波市に「イオンモール砺波」、射水市に「コストコ射水」、小矢部市に「三井アウトレットパーク北陸小矢部」など大型商業施設が相次いで開業し、買い物の郊外化が懸念されるなど富山市単独での取り組みの難しさも表面化しています。, 富山市と同様に青森市でも都市の郊外化が進み、中心市街地の空洞化や宅地の拡大により、特に除雪費用の増大などが問題になっていました。, 平成 11 年策定のマスタープランにおいて「コンパクトシティの形成」を目標として、市街をインナー、周辺をミッド、郊外をアウターと3つのエリアに分け、エリアに合わせた土地利用の方針や交通体系の整備方針を定めて宅地の拡大を抑制する方策を取っています。, アウターエリアでは基本的に開発はできず、学術、芸術、文化活動やレクリエーションエリアとして維持しています。インナーエリアへの居住推進策としては、駅前再開発地区の一角にケア付きの高齢者対応マンションや市営住宅の建設、融雪道路や融雪歩道の整備などインナーエリアの居住環境の向上を図っています。, こうした施策によりアウターの居住者には、現在の土地や住居を売却しミッドやインナーに移住をしてもらう計画でしたが、アウターの土地価格が安すぎ買換えができない問題が生じています。, 中心市街地の活性化策としては、2001年に第3セクター方式で地下1階、地上9階建てビル(「AUGA」アウガ)を185億円かけてオープンしています。, 地下に生鮮市場、上層階に市の図書館、中間階に商業施設や公共施設が入居し、開業当初は年間600万人を集め中心市街地に賑わいが戻ってきたように見えました。, ところが、計画時に入居予定だった百貨店が入居前に撤退し図書館や公共施設などが入った経緯もあり、賃料が不足し開業から赤字が続いています。, 2017年2月には、経営再建のためすべての商業施設を閉店し、替わりに市役所機能を一部移転することになっています。, 当初はコンパクトシティの成功例として語られることが多かったアウガですが、経営不振から2015年には市長が退任するなど成功とは呼べない状況に陥っています。, ただ青森市の場合は2000年~2010年の青森市全体の人口減少率6.0%に対して、人口集中地区の減少率は4.8%にとどまっていて、居住エリアの集積という面では、ある程度成功しているともいえます。, ハコモノ優先の施策と非難が大きい「アウガ」ですが、そもそもの事業計画に無理があっただけでなく、2008年にはミッドエリアに「イオンタウン青森浜田」が開業するなど郊外エリアの商業施設の出店に歯止めがかけられず、コンパクトシティを謳う行政の権限にも限界があることが理解できます。, 富山市、青森市の事例を見る限り、郊外化や市街地の空洞化が進んでしまった都市をコンパクトにしていくことは難しいことが分かります。, 特に市街地や居住推進地域への集積が思うように進んでおらず、商業活動の活性化や財政支出の縮減といった効果までは得られていません。, コンパクトシティのメリットを享受しやすい高齢者は、世帯人口も少ないので移住もしやすいはずですが、やはり長年住み慣れた土地を離れることに抵抗感があり移住が進みません。, 都市での生活利便性を求めて自発的な移住を行う高齢者に対しては、経済的なインセンティブだけでなく、新しい土地でのコミュニティに参加しやすくするなどのソフト面での施策が必要です。, また中心市街地の活性化では官民合同で商業施設を建設したことでお客は増えますが、従来の商店街が魅力を発揮できず、郊外の大型商業施設にお客を奪われるという従来からの構図は変わっていません。, 地域の特色を生かしたイベントや、起業家に安く貸し出し特徴のある多彩な店舗を揃えるなど商店街自身での努力も必要です。, 都市計画の成果は10年程度では測れないこともあり、実際にコンパクトシティへの取り組みで、先行した都市での投資対効果が高いかどうかは現状ではまだわかりません。, 不幸にも震災などで既存の市街地を失った被災地では新しく市街地建設を行っており、先行してコンパクトシティのモデル的な街づくりが行われれば、その効果が正しいのかどうか判明する可能性もあります。, 新しい概念のため、今後も様々な都市での成功や失敗が続く可能性があります。コンパクトシティの成功には行政の手腕も問われますが、住民がその目的を十分に理解し協力することも大事です。, 人口減少や高齢化により、日本の社会構造が大きく変化しています。都市のあり方も、成長期と同じままでは立ち行かなくなってくることは明白です。, 実際に、2014年時点での日本創生会議・人口減少問題検討分科会の推計で869もの消滅可能性都市が国内にあり、大都市部においても少子高齢化の波を食い止めることはできなくなっている現状があります。, コンパクトシティは少子高齢化、人口減少に対する対症療法ではなく根治治療ともいえますが、人口減少そのものに歯止めをかける施策ではありません。, そもそも居住だけでなく、就労や就学など含めて生活の全てを内部で完結できる都市は限られています。, また高齢者の移動や介護、老朽インフラの維持メンテナンスなどについては、移住ではなくロボットや自動運転車などテクノロジーの活用で解決できる可能性もあります。, コンパクトシティだけが解決策ではなく、都市の特性に合った手法や施策の選択などが行われるのが正しい在り方と言えます。, 国土交通省の方針もあり、お住まいの地域でもコンパクトシティへの取り組みが進められるかもしれません。, 行政の方針や施策が正しいかどうかは判断しにくいと思いますが、ハコモノの建設だけでなく包括的で持続的な都市計画になっているかどうかは、住民として厳しくチェックする必要がありそうです。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。. コンパクトシティ構想 先進地だった青森はなぜ失敗したか ; 国内. しかし、政治家の票田が開発である以上、行政主導のコンパクトシティがうまくいくはずがありません。, 机上の空論が続き、いまも郊外開発が続き、日々街中の活気が失なわれていく富山市。