ミルトンの『失楽園』では天使としての輝きは失いながらも、君主たる威厳と堂々たる姿は失っていなかった。, ルシファーがサタンに結びつけられるようになった原因は、『イザヤ書』の「あしたの子、ルシファーよ、いかにして天より墜ちしや」のルシファー(金星)をなくなったばかりのバビロン王になぞらえた一節が誤読され、サタンに関係するものとされたことによる。さらにミルトンが『失楽園』においてルシファーを主役においたことによって、この解釈が確固としたものになる。 文章の引用:平井正穂訳『失楽園』(岩波文庫)から . (2)失楽園(上) 繁野天来訳 新潮文庫.

。クラウドに好きなだけ写真も保存可能。, このショッピング機能は、Enterキーを押すと商品を読み込み続けます。このカルーセルから移動するには、見出しのショートカットキーを使用して、次の見出しまたは前の見出しに移動してください。, キリスト教文学として教会批判を行っている…と書くとカタイが、タイトル通り天使禁猟区の原作と言っても過言ではない。, 本書はJohn MiltonのParadise Lost(以下PL)の翻訳書。 特徴は、, 日本語訳(というか研究)がすばらしい。天使と天使の力のぶつかり合いが一番おもしろかった。, 非常に評価が高いのは、読んでみてわかるが、まず日本語訳がすばらしい。というか、ただの訳者ではなく、あきらかに研究者である。本の5分の1程度の頁が、訳注にあてられており、聖書との関連性をはじめ作者の意図を読み込んだ訳作りがありありとわかる。, 他の方々と読むきっかけは異なると思いますが、表紙に書かれている「一敗地にまみれたからと言って〜」が「一度の失敗くらいで挫けるな」・・・といったように、日経BPで引用されていたことからです。 そもそも神話や宗教的な背景・歴史といったことには疎く、読めるのかどうか不安でしたが、何とか読めました。, 商品詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。チェックした商品詳細ページに簡単に戻る事が出来ます。, © 1996-2020, Amazon.com, Inc. or its affiliates. 『失楽園』(1674年版) ミルトン読書室(ダートマス大学) 『失楽園』と『復楽園』のコンコーダンス : 単語を入力すると、たちどころにその単語が使われている行がでてきます。 マンモンは地獄においても地中に潜む金塊を掘り出す作業に指揮を執り、堕天した悪魔たちの居城、万魔殿(Pandaemonium)の建造に貢献する。, 「かつて天国において幾多の高層な塔を築いたとしても、もはや何の役にもたたず、絶妙な技術を持ってしても免れるわけもなく、勤勉な配下と共に真っ逆様に落とされ、地獄で建築に従事したというわけだ。」(第一巻、七四八~七五六一) ”オイディプス王”神話に基づく古代ギリシャの都市国家テーバイ攻めを扱った、アイスキュロスのギリシャ悲劇。 オイディプス王神話 はじめに戦のきっかけとなったオイディプス王の呪いついて、説明する必要がある ... 自ら印刷技術を発明 「天国と地獄の結婚」は全部で27枚のプレートからなる銅版画で挿絵付きの詩というか詩の刻まれた絵というか、ブレイク独特の芸術手法によって印刷された作品である。ブレイクの詩は預言の書と ... 第一の圏では「高慢」が、第二の圏では「妬み」が罰せられている。これらの「七つの大罪」を浄化しながらダンテらは煉獄の山を登る。 第13歌〜嫉妬 煉獄の第二の環道では嫉妬羨望の罪が罰せられている。すなわち ... 神の正義により呪われた者共が落ちる地獄、罪を浄めるために慈悲をかけられた魂が苦しむ煉獄を経て、ダンテは完全で純粋な人々の住む天国界へと進む。 彼を導くのは若くしてこの世を去り至高天から使わされた愛する ... 第22歌〜皇帝ドミティアヌス 煉獄第五圏で出会った古代ローマ詩人スタティウスは魂を浄化され、ダンテとヴェルギリウスの一行に同行する。スタティウスとヴェルギリウスという二人の高尚な先達の会話を、ダンテは ... Copyright© xアタノールx , 2020 All Rights Reserved.

ルドルフ・シュタイナーの現代のルシファー観では、ルシファーは悪神アーリマンの敵対者であり、霊的領域に上るための力を人間に吹き込み、大地から解き放とうとする。しかしルシファーの行為はやりすぎる傾向もあり、無責任な霊的世界への落下には時として抵抗する必要もある。アーリマンは人間を生命のない土に変えてしまおうとするが、ルシファーが生命を与えすぎても人間は愛に満ちた大地の再生に関わることを忘れてしまう。, ベルゼバブともベルゼブル(Beelzebul)とも呼ばれる。ルーツはカナンの異教の神で、本来の名はBaal Zebbub(館の主)であった。だがこの名がソロモン王を意味すると受け取られる可能性があったため、ヘブライ語で蔑称として「蠅の王」を意味するこの名前に置き換えられた。しかし、古代宗教の多くでは蠅は魂を運ぶと信じられていて、「蠅の王」とは魂の支配者をも意味した。蔑称であった「蠅の王」の名は、後に彼の姿そのものを表すようになり、中世では巨大な蠅の姿で描かれるようになった。, イエスが復活する前、まだ遺体が墓の中にあったとき、ベルゼバブはサタン共にイエスと三日間対決したという。 堕天した天使たちからはかつての霊質は失われ、物質化した肉体を持つ。, 『創世記』に記されているアダムとイヴの楽園追放のあまりにも有名な話、この時、イヴに禁断の木の実を食べるように誘惑した蛇こそ、サタン(ルシファー)が乗り移った(化けた)蛇である。サタンと蛇のイメージが結びつけられることは多く、年経た蛇(ドラゴン)の姿で現れることもある。, 中世では悪魔の君主の姿として、サタン(ルシファー)もまた悪臭漂う体毛におおわれ、角を生やし天使の翼の代わりにコウモリの羽をはやしているといった姿で現れる。 ミカエリスの階級では堕天した座天使の君主の一人で、怠惰な生活を望み、人間に対してもそのように働きかける。, 「無価値」を意味するベリアルという名を持つこの悪魔は、“地獄でもっとも放埒、卑猥で、悪徳のために悪徳に熱中する精神の持ち主”、“外見は美しく、優雅で権威に満ちているが、その魂はすこぶる醜悪”だという。堕天前は力天使の重職にいた。ミルトンの『失楽園』でのベリアルは、詭弁に長けどんな低俗な事柄も立派な論理に仕立て上げることができるが、彼の思想そのものは低俗で、悪徳に情熱を注ぎ、善行に対してはきわめて怠惰で臆病だと評されている。, 『ベニヤミンの遺訓』で、ベリアルはユダ王国十五代王マナセ王に取り憑き、その支配下で偶像崇拝を復活させた。その他、神の信徒の殺害、禁じられた魔術の行使などの悪行を行い、国を荒廃させた。しかし、マナセ王は後に悔い改め敬虔なユダヤ教徒になり、ベリアルの策略は失敗に終わったらしい。

フレッド・ゲティングス 悪魔の辞典 大瀧啓裕訳 東京・青土社 1992. それからサタンはルシファーの項を)。その後、中世にいたる頃にはサタンは悪魔を率いる者、人間を破滅に導く者として重要な存在となり、その実在さえ信じられるようになった。, Lucifer(ルシファー、ルシフェル)は「明けの明星」を意味し、「光を掲げる者」、「朝の子」などの称号を持っていた。「明けの明星」とは金星のことで、この星が夜が明けてからも最後までその輝きを残すことから。 ローズマリ・エレン・グィリー 図説天使と精霊の事典 大出健訳 東京・原書房 1998. ブログ開始初期の頃に書いた「失楽園」の記事で、私は"Paradise Lost"の英語は一般的な能力で解読可能だと書いてしまった。ここに謝罪しなければならない。通し読みもせず、Wikipediaの記事を見てそう書いたのである。, さて一度はこの偉大な詩の原文を全部読みたい、読まなければと思いチャレンジした。苦痛だったのはその長さではなかった。むしろ日本語訳だと上下2冊に分かれていて長く感じるが、原文は行が短く、一見単純な英語という国語の特質に、膨大な情報が凝縮されていて紙の量的には邦訳より多くないと感じた。, 苦労したのはこの文体。古いだけでなくミルトンの繰り出す荘重な言語の絡み合いは、よもや中国語かアラビア語を読んでいるような錯覚に陥る。もちろんどちらも私は知らないが。, 私が読んだのはOXFORD WORLD'S CLASSICのJohn Milton Paradise Lostだ。邦訳は岩波文庫の平井正穂氏のを昔から愛用してきた。氏の訳がいかに優れているのみならず、かつ大胆であるかが推察された。以下は氏の解説による。, 1667年ミルトンはすでに目が見えず口述によって完成した「失楽園」初版全10巻を出版、梗概や追加により全12巻として出た第2版が出版されたのが1674年。この第2版に拠るParadise Lostであると言っている。, OXFORDにはページごとに丁寧な注釈付きで神話辞典なしでも済むし、古い英語の現代的意味も書いてありとても助かる。最初何を大げさなと思ったが、解読するにはそれだけの必要があるのだ。しかもこれは正確には原文ではなく、綴などを直している。でないと全く訳がわからないと思う。, 時代的にはシェイクスピアの原文にも近い頃の英語らしいが、OXFORDの注釈全部に目を通しながらゆっくり読んでいっても、完全に理解はできない、そういう英語。では一箇所だけ英文を引き邦訳と比較してみる。, Most glorious, in him all his father shone, Substantially expressed, ...(BOOK III 138), このように日本語だと語彙がどうしても増えてしまう中に、英文では淡々と簡潔に進行する。従って読者は行と行、単語と単語、文と文を思考しながら組み合わせ、一生懸命ついて行かなければならない。, 余談だがOXFORDのには表紙がジョージ・リッチモンドの"Creation of Light"である。この人はウィリアム・ブレイクの弟子の一人"Ancients"と呼ばれる。一見するとどこからどう見てもウィリアム・ブレイクの絵である。, Penguinのだと注釈はページごとでなく、後にまとまっているようである。どちらが読みやすいかは皆さんにお任せする。, このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。. 敵対者、悪魔の王 その多くは聖書に由来するものであるが、聖書の解釈から展開されたデーモン学や古典の伝承、キリスト教により悪魔化された異教の神々も持ち込み、これらの堕天使を独創的に紹介している。, 「一敗地に塗れたからといって、それがどうだというのだ?すべてが失われたわけではない-まだ、不屈不撓の意志、復讐への飽くなき心、永久に癒すべからざる憎悪の念、幸福も帰順も知らぬ勇気があるのだ!」(第一巻、一〇五~一〇八行) 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/05 10:05 UTC 版), ユリウス暦1667年にイギリスの17世紀の詩人、ジョン・ミルトンによる旧約聖書の『創世記』をテーマにした壮大な初期近代英語の叙事詩。ヤハウェに叛逆して一敗地にまみれた堕天使のルシファーの再起と、ルシファーの人間に対する嫉妬、およびルシファーの謀略により楽園追放に至るも、その罪を自覚して甘受し楽園を去る人間の偉大さを描いている。『失楽園』に対応する作品として『復楽園』(楽園回復)もある。ダンテ・アリギエーリの『神曲』とともに、キリスト教文学の代表作として知られる。, ミルトンは悪魔学の専門家ではなかったが、その当時に見られた悪魔に対する様々な説を総合した独自の解釈を作中に盛り込んだ。ミルトンによる解釈はその後のキリスト教に影響し、殊にルシファーに関する逸話に大きな影響を与えた。ミルトンの詩の中では、ルシファーはヤハウェの偉大さを知りつつも、服従よりも自由に戦って敗北することを選ぶ、一種の英雄として描かれる[注釈 1]。, ビジネス|業界用語|コンピュータ|電車|自動車・バイク|船|工学|建築・不動産|学問文化|生活|ヘルスケア|趣味|スポーツ|生物|食品|人名|方言|辞書・百科事典, この項目では、創世記での挿話とそれを題材とするジョン・ミルトンの著作について説明しています。, All text is available under the terms of the. 反乱を起こした堕天使たちの中で、地獄が神から与えられた牢獄であることを知り、反逆の手段に、地上と人間とにその矛先を向けることを提案したのがベルゼバブであった。彼はサタンの分身のようにも描かれている。, 「人身御供の血にまみれ、親たちの流した涙を全身に浴びた恐るべき王モーロックであった。彼をかたどる像のもとへ進んでゆく子供たちの阿鼻叫喚こそ、大太鼓小太鼓のかしましい音にかき消されて耳には聞こえなかったが、涙を流さぬ親はいなかったのだ。」(第一巻、三九一~三九六) モレクを祀った神殿はエルサレム郊外、ゲヘナ(Gehenna)と呼ばれたところにあり、モレク崇拝が絶えた後は罪人の死体やゴミがまとめて燃やされるようになり、その悪臭や光景が地獄を連想させ、ゲヘナが地獄を意味するようになった。 悪魔の王、神の敵対者、地獄の首領につけられる主な名前の一つ。キリスト教にとって、サタンは堕天使であり、人間を誘惑し、全ての諸悪の元を生み出す存在となっている。サタン(satan)の語源はヘブライ語で、「敵対者」、「反対する者」といった意味であり、特定の存在を指すものでもなく単なる普通名詞であった。それが人間の前に立ちはだかる超自然的な存在を指してサタンと呼ぶようになったが、それも初めは神によって使わされた役目を持った者としてであった。人間が罪の道に進もうとするとき立ちはだかる存在としてもとらえられていた。しかしその後、悪意ある存在を示すのにサタンという言葉が人格化されて使われるようになり、ベリアルなど悪意を持った神の敵と結びつけられ、悪意ある存在としての意味での使用が定着した。, 追放された天使、悪の使い このような称号にふさわしく、ルシファーは堕天する以前は天使たちの中でもトップの地位にいた。大天使長という最高位にいて、かつ神からもっとも愛されていた天使であった。唯一神の玉座の右側に侍ることが許され、天使の中でも最高の気品と美しさを備えていた。, これほどの境遇にいたルシファーがなぜ神に反抗したのか、その理由は驕り、もしくは嫉妬によるものとされている。, 驕り:最高の権威と力を与えられたルシファーはそれにうぬぼれてしまい、そこに彼の心に魔が差した。自分は他の者に服従するべき者ではないと。すなわち、自分が神を追い越せるのでは考えたのだった。そして彼は味方になる天使を集めて神に反旗を翻した。

失楽園 失楽園の概要 ナビゲーションに移動検索に移動この項目では、創世記での挿話とそれを題材とするジョン・ミルトンの著作について説明しています。“失楽園”のその他の用法については「失楽園 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

ヨハン・ヴァイエルは『デーモン偽君主国』でベルゼバブを冥界の至高の王にして大いなる蠅の位階の創始者としている。, メレク(Merek)、モロク(Morech)とも呼ばれ、その名はヘブライ語の「王」を意味する。かつてはカナン人の神であり、初期のセム人に崇拝されていた。このモレク神は人々に国の繁栄や収穫を約束する代わり、王の初子を焼いて生け贄にささげることを要求していた。 ローズマリ・エレン・グィリー 図説天使と精霊の事典 大出健訳 東京・原書房 1998. ルシファーに次ぐ者であった。 全34回にわたって『神曲』を超簡単・面白くレビューするシリーズの記念すべき1回目! 詩聖ダンテ 詩人ダンテ・アリギエリ(イタリア、1265−1321)が書いた「神曲」の初版が発行されたのは1472年だ ... 第28歌〜天使の階級 ダンテがいる天国界第9番目・原動天においては、宇宙を動かす愛の光を9種類の天使の群が囲んでいる。9つの回転する燃える火は各天使の階級に対応し、9つの天界つまり順番に月、水星、金星 ... ダンテ『神曲』「天国篇」もついに半ばを過ぎた。「天国篇」の詩はこちとら宇宙という名の虚空を泳ぐかのように辛いが、頑張って付いて行こう。 第19歌〜鷲 天国界第六天の木星にダンテはいた。木星の鷲の姿に隊 ... ”オイディプス王”神話に基づく古代ギリシャの都市国家テーバイ攻めを扱った、アイスキュロスのギリシャ悲劇。 オイディプス王神話 はじめに戦のきっかけとなったオイディプス王の呪いついて、説明する必要がある ... あらすじ 時と場所は中世デンマーク。物語はしょっぱなからエキサイティングに急ピッチで展開していく。 舞台は城壁の門衛たちが亡き王の亡霊を目撃するところから始まる。あらすじとしては亡霊の言葉によって前王 ... Copyright© xアタノールx , 2020 All Rights Reserved. ベリアルの名前は「無価値を」意味するため聖書に現れる。ベリアルの名前が適切ではないとする意見もあるが、ミルトンは聖書の厳密な解釈よりもグリモアの伝統に影響を受けたらしい。, 「そうだ、天から堕ちた天使のうちこれほどさもしい根性の持ち主もなかったという、あのマンモンであった。天国にいたときでさえ、彼は常にその眼と心を下に向け、都大路に敷き詰められた財宝、つまり足下に踏みつけられた黄金を、神に見える際に切々と胸に迫るいかなる聖なる祝福よりも遙かに賞賛していた。」(第一巻、六七八~六八三) ※失楽園とは旧約聖書『創世記』第3章の挿話であり、蛇にそそのかされたアダムとイヴが神の禁を破って「禁断の果実」を食べ、エデンの園を追放されるというもの。 国: 英国 生: 1608年12月9日 没: 1674年11月8日(享年65) ※ 人物詳細をWikipediaでチェック! Wikipedia(日本語) / Wikipedia(英 … 『ニコデモの福音書』ではサタンに代わり、ベルゼバブが地獄の主となっている。『新約聖書』ではベルゼバブが悪霊の頭と呼ばれている。 ジョン・ミルトン(イギリス、1608−1674)の叙事詩「失楽園」(Paradise Lost)は、1658年より長い年月をかけて制作された生涯の代表作である。この仕事に着手した時点ですでにミルトンは目が見えなかった。, 耳が聞こえなかったベートーベンやテーバイの盲目の預言者テレイシアースのように、芸術の女神ムーサはあえて詩人の視力を奪った。そしてミルトンは現世を視る能力と引き換えに、隠された世界を見事に歌い上げたのだ。, この詩は長い。ホメロスのイーリアスやオデュッセイア、ダンテの神曲など昔の文芸作品は小説という形をとらなかった。全部で12巻もあるが1巻ごとに作者による親切な短い概要が付いている。, ストーリーは旧約聖書・創世記第3章、最初の人類であるアダムとイブが、蛇に乗り移ったサタンに欺かれエデンの園を追放される話を基にしている。他にも聖書に所縁のあるエピソードが随所に散りばめられ、またミルトン自身の創作による神話や諸々の国文化の異教神まで登場する。, 完全に自分の世界を自由に駆け巡るイマジネーションは読者をして圧倒せしめるであろう。善と悪の両存在を一方でも否定せず、互いの共存とバランスが神聖な世界を形成するのだった。映画スター・ウォーズでいうところのフォースのバランスというやつである。, (*尚原文では17世紀初期近代英語の文体を味わえる。英語一般の知識があれば十分解読可能で、日本の古語などよりわかりやすい。), はじめに形造られた人間は造物主の言いつけを守れなかった。生命の樹からはいくらでも食べるが良い、しかし知識の樹からは決して食べてはならない。それを食べるとき、人間は死なねばならなくなる。, ミルトンではサタンが天での戦いに敗れて堕ちてくるところから始まる。サタンもしくはルシファーは、元々は智力と美しさを備えた最高位の天使だった。しかし傲慢の罪により造物主に対し叛逆を企て、キリストの雷撃によって敗れるのだ。, 神の子キリストの武器は、ミルトンにおいてはギリシャ神話のゼウスの雷撃と被っている。, 追放され堕ちるところまで堕ちたその場所は、「地獄」と呼ばれる領土であった。かくしてサタンは造物主やキリストを拝むよりも、果敢に地獄の支配者となることを選んだ。, 新約聖書のヨハネ黙示録で、龍が天において戦いを挑む下りが書かれている。第12章「太陽を纏う女と大いなる赤い龍」である。ウィリアム・ブレイクが描いた絵にもなっていて、映画「レッド・ドラゴン」にも出てくる。, ●ウィリアム・ブレイク関連記事リンク集→【ウィリアム・ブレイク】まとめ記事〜知覚の扉を開く預言者の詩, サタンの軍勢はただ地獄に鬱伏してはいなかった。9日9夜灼熱の炎に灼かれた後、むくりと這い上がり堕天使たちを叱咤する。, 「いつまでそうやって倒れているのだ。かつて栄光に包まれた天使たちよ。起て!起ち上がれ!」, エジプトを襲ったイナゴの大群のような悪魔たちは、再び首領の元に集結し地獄の中に要塞を築く。万魔殿(パンデモニウム)である。, パンデモニウムを拠点としてサタンは会議を開き、いかにして神に対してこの度の復讐をするか話し合うのだった。。, 深刻な問題ではあるけれども、もし神が創世記に語られているように善なるものとして万物を創造し、はじめと同じ働きによって維持しているのなら、なぜ現代社会が悪行に充ち満ちているのか分からない。「失楽園」では天と地獄の中間に位置する地球に向かって、地獄から巨大な橋を架けるシーンがある。橋を通って堕天使たちが人間を罪に陥れるべく地球へとやって来るのである。, 悲しくも最初にサタンによって神から引き離されたのはアダムの妻イヴだった。イヴは知識の実を食べ、アダムはイヴからそれをもらった。かくして人類最初の夫婦は楽園を追われ、荒野へさまよい出ることになる。神は楽園の東入り口に回転する炎の剣とケルビムを置き、生命の樹を守護させた。, ●次の記事はこちら→ジョン・ミルトン【失楽園】レビュー〜サタンの失墜と人間が楽園に戻るまで(2), このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。. ジョン・ミルトンは十七世紀のイギリスの古典主義の詩人であり、英文学の最高峰に位置する長編叙事詩『失楽園』(PARADISE LOST)を書き上げた。ミルトンはデーモン学者であったわけではないが、『失楽園』において堕天したサタンをはじめとした悪魔たちを登場させている。

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